18A1611501
科学者と戦争―満州731 部隊の虚像と実像  

受講申込

講座概要

講座番号 18A1611501
期間 2018年5月18日 ~ 2018年7月20日
回数 5回
曜日
時間 13:00~14:30
定員 50名  ※先着順に受け付け、定員に達し次第締め切ります。
受講料 8,000円 7,200円
申込期間 2018年3月1日 ~ 2018年5月17日
※申込期間後も定員に余裕がある場合は、受け付けますのでお問い合わせください。
キャンパス KUポートスクエア

※ 受講料には、教材費(一部の講座を除く)及び消費税が含まれます。
※ 受講者区分 一般の方:一般の方 神奈川大学生・卒業生等および協議会加盟大学在学生神奈川大学生・卒業生等および協議会加盟大学在学生
※ 受講者区分が 一般の方で、前年度、生涯学習・エクステンション講座の受講歴(一部講座除く)がある方は、受講料を5%割り引きます。

※ 開講日程や時間は、講師の緊急な都合などにより変更する場合があります。
※ 定員に満たない場合は、開講できないことがあります。

内容

ネット社会では虚像、あるいはフェイクニュース(噓ニュース)によく出会います。ネットをチェックしていると731 部隊を悪の権化のように考え、部隊員というだけで悪者扱いし、そこでの研究結果を否定どころか調べようともしない人もいます。731 部隊を悪の権化と決めつけ、そこでの研究結果を全否定することは、自ら部隊を過大評価して虚像を作り出すことになります。
歴史の研究者が対象に向き合う時、先入観や思い込みを持たないようにする必要があります。それを批判的態度で研究に臨む、などと言います。歴史の研究者は自分の研究対象にのめり込みすぎて過大評価をしてしまうことがあります。731部隊の場合だと、人体実験による研究結果は得難いものだったとか、生物(細菌)兵器の技術は世界水準だったなどと思い込むこと、つまり虚像の迷宮をさまようことがあります。しかしそうした虚像の世界に浸り、その思い込みを立証するため資料探しに熱が入り、それが結果として新資料発見の原動力となることもあります。
今回の講座では、医学研究の視点から、部隊での人体実験は「成果」をあげたのか、生物(細菌)兵器は実戦使用できたのか、部隊での研究結果は戦後の日本人の健康増進に貢献したのか、という点から731 部隊の実像を明らかにしたいと思っています。
17 年度前期は通史的なアプローチの講座を5回、後期は年少の部隊員の証言ビデオを基にした内部から見た部隊の実際についての講座を5 回、行うことができました。今回はそれらを踏まえた「完結編」として、内容的には科学者に焦点を当てた、そして時代的には戦前・戦中・戦後にわたる講座を計画しました。

講座日程

開講月日 内容
第1回 2018/05/18 巨大研究機関の発足:目指すはロックフェラー研究所vs. 実態はブラック研究所
第2回 2018/06/01 分業化された人体実験システム(グループ研究のはしり):被験者受け入れの健康診断から死後の解剖まで
第3回 2018/06/22 未完に終わった生物(細菌)兵器開発:無理を承知の開発と結末
第4回 2018/07/06 潤沢な研究資金:ワクチン開発などデュアルユーステクノロジーの実態
第5回 2018/07/20 731 部隊という遺産:相続した人と相続を放棄した人

講師紹介

常石 敬一

神奈川大学名誉教授
1943 年東京生まれ。1966 年、東京都立大学理学部物理学科卒業。専門は科学史。自著の『消えた細菌戦部隊』(海鳴社、1981 年)から『医学者たちの組織犯罪』(朝日新聞社、1994 年)のころまでは満州731 部隊の問題を通じて、科学(者)と戦争の問題を考えていた。『化学兵器犯罪』(講談社、2003 年)の前後は化学兵器の問題を軸に軍事科学の問題に取り組んだ。21 世紀に入り、STS(科学・技術・社会)のケーススタディとして『原発とプルトニウム』(PHP 新書、2010 年)、『結核と日本人』(岩波書店、2011 年)そして『日本の原子力時代』(岩波書店、2015 年)などで科学技術と人間との関係を考えてきた。2015 年、防衛省が大学などの科学技術研究への補助金を創設したことに触発され、731 部隊の問題に立ち戻り、21 世紀における科学技術と社会のあり方を模索している。

※講師については都合により変更する場合があります

受講申込

<<講座一覧に戻る