開講済
講座番号 | 24B1600020 |
期間 | 2024年11月2日 ~ 2024年12月7日 |
回数 | 5回 |
曜日 | 土 |
時間 | 15:30~17:00 |
定員 | 25名 ※先着順に受け付け、定員に達し次第締め切ります。 |
受講料 | 9,000円 8,100円 |
申込期間 |
2024年9月2日 ~
2024年10月19日 ※申込期間後も定員に余裕がある場合は、受け付けますのでお問い合わせください。 |
会場 | KUポートスクエア |
講座レベル | なし |
教材 | あり(資料配布または参考程度) |
※ 受講料には、教材費(一部の講座を除く)及び消費税が含まれます。
※ 受講者区分 :一般の方
:神奈川大学生・卒業生等および協議会加盟大学在学生
※ 受講者区分が で、前年度、生涯学習・エクステンション講座の受講歴(一部講座除く)がある方は、受講料を5%割り引きます。
※ 開講日程や時間は、講師の緊急な都合などにより変更する場合があります。
※ 定員に満たない場合は、開講できないことがあります。
日本列島の弥生時代の後期(紀元2~3世紀頃)の様子を記した『魏志倭人伝』には、邪馬台国の女王・卑弥呼の存在、「倭国大乱」の記載、中国王朝との交渉や隣国・狗奴国との対立の様子などが記されています。続く4世紀には奈良盆地を中心に巨大な前方後円墳の築造が開始され、ほどなく列島各地に波及しました。この間の歴史の動きは、国家形成という重要な事柄にかかわるもので、いわゆるヤマタイ国論争・ヤマト政権成立にかかる議論は多くのひとの関心を惹きつけています。近年、全国で大規模な遺跡調査が進展し、その成果は新聞やテレビを賑やかす様な「発見」にとどまらず、新たな研究成果も明らかにされています。
本講座では文化財の調査・研究の最先端で活躍する新進気鋭の研究者により、最新の研究成果や分析法によって新たな列島史の可能性について初めての方にもわかりやすく説明します。特に本年は、近畿地方や東海地方と列島東部の関係性に焦点をしぼり、「列島東部の古墳の始まりと交流」の問題を取り上げます。列島史の多様性に光をあて、「常識的な日本史像」について再考を迫ります。
回 | 開講月日 | 内容 |
---|---|---|
第1回 | 2024/11/02 |
東アジア世界における東日本初期農耕社会の特質【寺前 直人】 弥生時代以降における日本列島の文明化は、北部九州地域や近畿地方中部の様相に注目が集まりがちですが、東日本にも文明社会との交流をうかがわせる資料が近年多く見つかっています。中国文明の周縁地である東日本からの視点で、紀元前一千年紀後半から紀元一千年紀前半における文明の拡張とそれへの抵抗の具体像を論じます。 |
第2回 | 2024/11/09 |
初期前方後方墳の展開と地域開発【木村 聡】 東日本最古級の前方後方墳である沼津市の高尾山古墳は、当初は道路建設によって記録保存される予定であったことから、主体部までも含む全面的な調査が実施されました。本講座では高尾山古墳の調査成果とともに近年研究蓄積が進む東駿河・伊豆の古墳時代前期の様相を概観しつつ、列島東部に展開した初期前方後方墳との共通性等を探ります。 |
第3回 | 2024/11/16 |
古墳時代前期の物流とネットワーク【小林 健ニ】 原東海道と原東山道をつなぐ交通の要衝であった甲府盆地では、早くから石製品や鉄製品、馬など様々な先進的な文物を入手する一方、独自の製作や供給を掌握していた可能性があります。甲斐銚子塚古墳出現の背景を中心に、従来の定説的な見解を再考し、古墳時代前期前方後円墳とヤマト王権との関係性や地域社会について考えます。 |
第4回 | 2024/11/30 |
弥生~古墳の海上交流 -海人の活躍-【杉山 浩平】 弥生~古墳時代の海を介した東西交通を中心に取り上げます。遠く近畿地方から色々な物資が運ばれた小田原市の中里遺跡や三宅島のココマ遺跡で製作されたアクセサリーなどを紹介しつつ、水田稲作という陸上の生活に基盤を置く弥生・古墳時代に海人(海洋民)がどのような活動をしていたのか、彼らの存在は弥生時代の社会にとってどのような存在だったのか概説します。 |
第5回 | 2024/12/07 |
列島東部の東西交流とは【西川 修一】 弥生~古墳時代には、農耕社会の成立以降、近畿勢力と北部九州勢力の相克、さらには政治支配の東遷、ときには「東征」として語られてきましたが、もっと多角的に分析する必要があります。列島史を眺望する視座を、もっと広域の北方・南島まで広げ、古墳出現の要因について新しい視角から概説します。 |
駒沢大学文学部教授
沼津市教育委員会
山梨県埋蔵文化財センター調査研究課長
東京大学 大学院総合文化研究科 特任研究員
(公財)かながわ考古学財団客員技術指導員・日本考古学協会員
※講師については都合により変更する場合があります
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