25A1600023
愛といのちの文学【対面講座】 生命の水の河の辺で(続)

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講座概要

講座番号 25A1600023
期間 2025年6月14日 ~ 2025年7月19日
回数 5回
曜日
時間 10:30~12:00
定員 16名  ※先着順に受け付け、定員に達し次第締め切ります。
受講料 9,000円 8,100円
申込期間 2025年3月3日 ~ 2025年5月31日
※申込期間後も定員に余裕がある場合は、受け付けますのでお問い合わせください。
会場 KUポートスクエア
講座レベル なし
教材 (配布)
資料配布または参考程度。

※ 受講料には、教材費(一部の講座を除く)及び消費税が含まれます。
※ 受講者区分 一般の方:一般の方 神奈川大学生・卒業生等および協議会加盟大学在学生神奈川大学生・卒業生等および協議会加盟大学在学生
※ 受講者区分が 一般の方で、前年度、生涯学習・エクステンション講座の受講歴(一部講座除く)がある方は、受講料を5%割り引きます。

※ 開講日程や時間は、講師の緊急な都合などにより変更する場合があります。
※ 定員に満たない場合は、開講できないことがあります。

内容

古今東西の文学の森からは、愛といのちの文学が伝える希望が響きます。この21世紀は、戦争や環境問題など、大きな困難におおわれています。本講座では、主に近代以降の文学や外国文学、古典、哲学にも目を向けながら、その秘められた魅力を新たに見つめ直します。
今回は日本近代の内村鑑三の初期の著作から、西田幾多郎の『善の研究』『西田幾多郎歌集』、トルストイ『イワンイリッチの死』、ヨーロッパ中世の散文詩『ボヘミアの農夫』、遠藤周作『深い河』など、「愛といのちの文学」(続)を共に学び、生命(いのち)の水の河の辺(ほとり)に広がる希望の風景を見つめます。

講座日程

開講月日 内容
第1回 2025/06/14 内村鑑三『基督信徒の慰』『求安録』
日本近代のキリスト教思想家・内村鑑三(1861~1930)が「不敬事件」の後の悲嘆のなかで、「慰め」を求めて書いた第一作『基督信徒の慰』と、同年に熊本市郊外の託摩ケ原の槙樹の下で、古い鞄を台に書き上げた第二作『求安録』を取り上げ、困難のなかから希望と救済を見つめます。
第2回 2025/06/28 西田幾多郎『善の研究』と『西田幾多郎歌集』
内村鑑三と同様に、日本近代の哲学者・西田幾多郎(1870~1945)の初期の孤独と自由への入口にあたる哲学書『善の研究』の「純粋経験」をテーマに宗教の問題までをたどるとともに、悲哀に彩られた西田幾多郎の短歌や俳句、訳詩など文学の世界をひもときます。
第3回 2025/07/05 トルストイ『イワンイリッチの死』
トルストイ(1828~1910)は、1870年代の精神の危機を経験し、その大転換以後、その苦悶の告白である『懺悔』、晩年の思想『光あるうちに光の中を歩め』などにもふれながら、平凡な一官吏の生と、不治の病による迫りくる死をテーマとした『イワンイリッチの死』を通して、人生と救済のドラマを考えます。
第4回 2025/07/12 ヨハネス・フォン・テープル『ボヘミアの農夫――死との対決の書』
15世紀初めの中世、ペストの流行の不安の残るドイツの北ボヘミアの町を舞台として、日本ではあまり知られていないヨハネス・フォン・テープル作『ボヘミアの農夫――死との対決の書』を取り上げます。この散文詩の原告は、若き妻の死を告発する農夫、被告は死、裁判官は神の宗教裁判の物語を通して死の問題を見つめます。
第5回 2025/07/19 遠藤周作『深い(ディープ)河(リバー)』
日本を代表する作家・遠藤周作(1923~1996)の「殉教」と人間の「弱さ」をテーマとした『沈黙』から、ユダヤの地を生きたイエスの生涯を文学として描いた『死海のほとり』『イエスの生涯』などを経て、最後に至ったインドの聖なる河ガンジスを舞台とした『深い河』を通して、人の救済と宗教について考えます。

講師紹介

小林 孝吉

文芸評論家 明治学院大学キリスト教研究所協力研究員
1953年、長野県生まれ。明治学院大学文学部卒業。博士(学術)九州大学。NPO法人滝沢克己協会理事長。元学校法人神奈川大学常務理事。著書に、『椎名麟三論 回心の瞬間』(菁柿堂)、『滝沢克己 存在の宇宙』(創言社)、『記憶と文学』(御茶の水書房)、『埴谷雄高『死霊』論』(御茶の水書房)、『椎名麟三の文学と希望』(菁柿堂)、『内村鑑三』(御茶の水書房)、『内村鑑三の聖書講解』(教文館)、『内村鑑三 再臨の風景』(九州大学出版会)などがある。

※講師については都合により変更する場合があります

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